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【全公開】M&Aのプロが作成した完全版M&A To Do List(JPMergers編)

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本記事では、売り手向けにM&AのTo Do Listについて、Decillion Capitalのプロフェッショナル監修のもと解説していきます。

Step.1

まず最初に以下の資料を準備しておく(ファイル形式は問わない)。

①過去3期分の貸借対照表と損益計算書
②会社の定款
③組織図
④会社概要(事業内容・主要取引先・株主情報等・従業員数等)
⑤事業計画書(策定している場合)

Step.2

アプローチすべき買い手 ・投資家を選定し、アプローチを開始。

また、この時点から自社で対応するのか、アドバイザーを起用するのか決めておくこと。
(対応できる人材が社内にいない場合には、アドバイザー起用をおすすめする。)

Step.3

マッチング後は、マネジメントインタビューの用意をする。

以下の内容は、どのM&Aでも共通でよく聞かれる質問のため、あらかじめインタビュー内で回答できるようにしておくこと。ただし、買い手から確認がない場合には、売り手から無理に答える必要はない。

①スキームについて(株式譲渡、事業譲渡、資金調達)
A.株式譲渡について
 ・何パーセントの株式を譲渡の予定なのか?
 ・株式譲渡について、他の株主の同意は得られているのか?
 ・希望売却価額は?(株式100%換算で計算)
 ・売却する背景は?
 ・創業者または経営者が株式を保有している場合、譲渡後は経営に残るのかどうか?

B.事業譲渡について
 ・取引先や従業員等の同意は得られるのか?(※事業譲渡は、契約関係、権利・義務、許認可等は包括的に承継されませんので注意が必要。それぞれ個別に対応が必要。)
 ・対象事業のP/LやB/Sは作成可能なのか?
 ・希望売却価額は?
 ・譲渡する背景は?
 ・当該事業のキーマンは、譲渡後に残るのかどうか?

C.資金調達について
 ・希望調達金額は?
 ・自社の希望株式価値評価額と発行株式数(Pre-moneyといって、出資が行われる前の株式評価額をベースに行われる)
 ・他の株主の同意は得られるのか?(株主間契約がある場合には、あらかじめ買い手に伝えておくこと)
 ・資金使途は?

②自社の市場環境やビジネスモデルについて
③自社の競争優位性について
④今後の見通しについて
⑤他社にもアプローチをしているのか?(アプローチしている場合、社名は伏せておくこと)独占交渉の可否は?

Step.4

マネジメントインタビュー後は、買い手がデューデリジェンス(DD)に進むか否か検討するため、今後の対応を自社で行うのか、アドバイザーを起用するのか決めておく。また、実務対応(資料の準備やQ&Aの対応)ができる人材を必ずチーム内に入れる必要があるため、あらかじめ対応できる人材には説明しておく必要がある。

また、以下のリストのような形式で買い手はDDを進めてくるため、できる限り資料を準備しておくこと(まずは準備できる資料から整理する)。
該当する事項がない場合には、対応する必要はない。膨大な資料の量になるので、連番で整理しておくこと。
ファイル形式は、エクセル、パワーポイント、ワード、PDFで準備をしておくこと。

これら資料を買い手へ提出した後に、提出した資料を元にQ&Aが開始される(多い時では500問以上の質問がなされる)。このQ&Aは、譲渡価額や最終的な意思決定に大きく影響される材料になるため、できる限りの対応をした方が良いが、時間も限られているので、あらかじめ懸念点がありそうな場合には、自社で事前に整理しておくことをおすすめする。

また、Q&Aであまりにも細かい内容や答える必要性があるのか不明な時には、遠慮なく買い手側に確認しても良い(買い手側で特に士業の専門家が入っている場合には、特に細かい質問が飛ぶことも多いが、気にせず確認することをおすすめする)。

<よくある共通の懸念点>
・残業代の未払い
・偶発債務(保証関連)
・許認可、コンプライアンス関連
・税務会計による処理
・係争関連
・株主総会、取締役会等の議事録
・会社法上の決議事項
・会社法、税法上保管すべき書類等

A.会社全般について


B.財務全般について

C.資産全般について

D.負債全般について

E.損益計算書について

F.人事全般について

G.税務全般について

H.オフバランス/IT全般について

Step.5

DD資料を買い手に提出した後に、Q&Aが開始される。Step.4のDD資料リストやQ&Aの質問も基本的には買い手が主導で進めていく。また、Q&Aは基本的には書面で進めていくが、書面回答が難しい、または非効率なケースもあり、そのような場合には実務者インタビュー(経理・事業責任者等が対応)を実施することもある。

買い手側から、実務者インタビューの依頼がなく、一方で書面回答が難しいと思われる場合には、口頭で回答したい旨を伝えること。

以下、Q&Aのポイントや実際のQ&Aの実例を解説する。

(Q&Aリスト例)

(Q&Aのポイント)

・回答文は完結明瞭、抽象的な表現を極力避ける。
・質問から回答までの時間は3日以内(遅くとも1週間以内)で回答するように心がける。回答に時間を要する場合は、調査中である旨を質問者に一旦回答しておく。
・文章で回答し難い質問については、実務者インタビューなどにおいて口頭で説明する(買い手側から依頼があれば対応)。
・回答送付前に回答内容が間違っていないかを回答者以外の者に確認してもらう。

(実際のQ&A例)

Step.6

Q&Aが完了すると、株式譲渡契約や株主間契約等のDraft作業に入っていく。アドバイザーを起用していない場合には、買い手に契約書のDraft作業をやってもらうことをおすすめする。ただし、その場合には買い手有利の雛形で作業をされる可能性もあるため、以下のポイントだけはしっかり確認をすること。

<最重要確認ポイント>
・売り手側の表明保証の内容、期間及び補償金額
・譲渡価格
・クロージングの前提条件
・クロージング後の取り扱い(雇用、退職金等)
・ロックアップ条件


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